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泌尿器科

Department of Urological

ロボット支援手術や小線源治療、免疫療法など先進医療技術を導入し、早期回復を図っています。

腹腔鏡下手術について

このページの内容

腹腔鏡下手術とは

腹部にあけた0.5~2cmの穴から内視鏡や鉗子類を挿入して行う手術のことです。従来の開腹手術に比べると、傷が小さいため術後の痛みが少なく回復が早くなります。泌尿器科では主に副腎、腎臓、尿管の手術が対象となります。当科ではこれらの臓器については標準的な手術として腹腔鏡下手術を行っております。

腹腔鏡下手術件数(2017〜2021年)

  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
副腎手術 7 6 7 3 3
腎摘除術 15 19 17 6 6
腎部分切除術 13 10 3 0 0
腎尿管全摘除術 12 6 10 8 17
前立腺全摘除術 31 29 6 2 0
膀胱全摘除術 11 13 10 0 0
その他 7 3 2 7 3
合計 96 86 55 26 29

腹腔鏡下腎摘除術について

腎細胞癌(腎癌)に対する標準的な治療法です。大きく分けると二つの術式があります。それぞれに長所、短所があります。どちらか一方の術式のみを行っている施設もありますが、当科では各症例に応じて最適の術式を選択して行えます。

 長所短所良い適応
経腹膜到達法
  • 操作腔が広い
  • 腎臓に触らず腎血管を処理できる
  • 腹腔内の操作がある
  • 腎静脈の下で腎動脈を処理する必要がある
  • 大きな腎癌
  • 腎後面の腎癌
後腹膜到達法
  • 腹腔内の操作がない
  • 腎動脈へ容易に到達できる
  • 操作腔が狭い
  • 腫瘍に触る可能性がある
  • 小さな腎癌
  • 開腹手術の既往があるとき

腹腔鏡手術の最大の利点は体への負担が小さいことです。その一例として下のグラフで手術中の出血量を比較しています。鏡視下手術(腹腔鏡手術)では開放手術(開腹手術)に比べ手術中の出血量が遥かに少なくなっています。手術時間にはほとんど差がありません。

腹腔鏡手術出血量
腹腔鏡手術時間