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当院のご案内

院長あいさつ

院長あいさつ
松山赤十字病院
院長
西﨑 隆

~人道の赤十字精神を、医療を通じて実現するために~

松山赤十字病院は大正2(1913)年に創立、110年の長い歴史を刻んでいます。これも地域に根ざし、日頃より住民の皆さまに「日赤さん」と呼ばれ、愛され受け入れられてきたからにほかなりません。

赤十字は、アンリー・デュナンが凡そ160年前に提唱した「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」ことを目的とし、世界192の国と地域で活動する組織です。日本赤十字社はそのうちの一社です。

当院には平成23(2011)年の東日本大震災や平成28(2016)年の熊本地震での国内救護活動、ハイチ地震、スマトラ島沖地震の復興支援といった国際支援活動、地域の方々の健康を願っての赤十字健康大学、巡回健康講座の活動など、赤十字の長い歴史の中で築かれた「人道の赤十字精神」が脈々と引き継がれています。

今、世界を見渡せば、ウクライナの戦火による人道危機、新型コロナウイルスによるパンデミック、地球温暖化による自然災害の多発、身近なところでは、人口減少、少子高齢化、そして近い将来確実に起こる南海トラフ地震、この激動の時代に「人道」を掲げる赤十字病院の使命は極めて大きいと感じております。

当院は、210余名の医師の陣容をもって34の診療科をそろえ、各種病院機能の認定も受け、愛媛県の中核病院として機能しています。令和4(2022)年12月にグランドオープンした新病院は、免震構造の585床の病床、高精度の医療機器と清潔で快適な療養環境を備え、CO2排出量削減と省エネによりサステナブルな地球環境にも配慮しています。

平成17(2005)年に地域医療支援病院に承認され、地域の医療機関、施設との連携を大切にし、急性期の高度専門医療、救急医療等を地域完結型医療の中で担い実践しています。国の進める5疾病5事業の中で、当院の担う重点項目は「周産期・小児医療」、「がん診療」、「救命救急」、「災害救護」です。妊娠・出産から思春期までの子どもの成長を身体的・精神的に総合的かつ継続的にケアする成育医療センター、地域がん診療連携拠点病院・がんゲノム医療連携病院として先進的ながん診療の提供、脳卒中、心臓血管疾患に24時間365日対応のホットラインと救急輪番病院として救急患者さんへの対応、災害に備えての救護班、DMATの配置によりこれらに対応しております。また次年度の第8次医療計画に追加される「新興感染症対策」事業には感染症指定医療機関として引き続き地域の中核的役割を担います。

 大きな変革の時代にあって「当院に求められていることは何か」ということを常に考え、「人道の赤十字精神」に根ざした医療を提供してまいります。

 

令和5年4月1日
松山赤十字病院 院長 西﨑 隆