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Tel : 089-924-1111

泌尿器科

Department of Urological

ロボット支援手術や小線源治療、免疫療法など高性能な医療技術を導入し、早期回復を図っています。

泌尿器科について

このページの内容

部長あいさつ

松山赤十字病院
泌尿器科 部長
田丁 貴俊

泌尿器科では尿路(腎、尿管、膀胱、尿道)と男性生殖器(前立腺、精巣、陰茎等)の疾患を診療の対象としています。その疾患の種類としては膀胱癌、前立腺癌等の悪性腫瘍、腎盂腎炎、膀胱炎等の感染症、腎結石等の尿路結石、さらに小児の水腎症等の先天奇形や女性泌尿器科(骨盤臓器脱等)の分野まで非常に多岐にわたります。これらの中で最も多いのは尿路性器の腫瘍で、高齢化社会の進行に伴いさらに増加傾向にあります。治療は手術が中心となりますが、腫瘍によっては放射線治療や薬物療法が有効なものもあります。ご高齢の方は他科の合併症をもっておられることも多く、当科では患者さんお一人お一人のお体の状態やご希望に合わせて最善の治療が行えるように心がけております。

泌尿器科について

外来での診療スタッフは、田丁貴俊(部長)、矢野明(部長)、林 哲太郎(副部長)、野田輝乙(副部長)、松崎信治(医師)、長坂啓司(医師)、鍵山義斗(医師)の医師7名、看護師5名、診療放射線技師1名、医療事務3名であります。入院患者さんは、主治医・担当医の両者であたるチーム医療体制をとり、十分なカンファレンスで検討し、十分なインフォームド・コンセントを実践しています。田丁、矢野、林、野田の4名は日本泌尿器科学会指導医、当院は日本泌尿器科学会教育施設認定を受けています。

外来診療担当医表

最終更新日時:2023年11月22日 9時36分
午前(担当医)田丁田丁田丁田丁
矢野矢野
野田野田
松崎松崎
午後予約検査予約検査第1・3ストーマ外来
※月・木・金曜日は手術日につき、上記の診療担当医が変更することがあります。
※月曜日は手術日のため予約患者さんのみ診察いたします。
※新患は紹介状をお持ちの方のみ診察いたします。

※令和4年6月から新患は紹介状をお持ちの方のみ診察させていただきます。

学会等の研修・認定施設

  • 日本泌尿器科学会認定専門医教育施設

診療実績(2023年1月~12月)

【外来】

新患者数 1.692人
一日平均患者数 41.8人

【入院】

新入院患者数  785人(年間)

主な疾患の入院患者数(2023年1月~12月)

<尿路性器腫瘍>
腎癌 39例
腎盂尿管癌 34例
膀胱癌 176例
前立腺癌 241例
精巣癌 9例
前立腺肥大症 78例
<尿路性器感染症>
腎盂腎炎 36例
前立腺炎 1例
尿路結石
腎結石 16例
尿管結石 38例
膀胱結石 16例

 

【手術件数】(2023年1月~12月)

総手術件数   462件(年間)

主な手術の件数(2023年1月~12月)

<副腎・腎の手術>
副腎摘除術(すべて腹腔鏡下手術) 9例
腎部分切除術(すべてロボット支援手術) 20例
根治的腎摘除術(すべて腹腔鏡下手術) 4例
腎尿管全摘術(すべて腹腔鏡補助下手術) 15例
<尿管・膀胱の手術>
経尿道的膀胱腫瘍切除術 128例

膀胱全摘除術(すべてロボット支援手術)

      (尿路変更は 回腸導管造設

              新膀胱造設

             尿管皮膚瘻造設術)

18例

(10例)

(1例)

(6例)

<前立腺の手術>
経尿道的前立腺切除術 12例
前立腺全摘除術
(すべてロボット支援手術)
82例
<尿路結石の手術>
経尿道的尿管結石砕石術 28例
体外衝撃波砕石術(入外) 38例
経尿道的膀胱結石砕石術 24例
<その他>
仙骨腔固定術(すべてロボット支援手術) 4例
停留精巣固定術 2例
精巣捻転手術 3例

【その他】

前立腺癌は、人口の高齢化に伴い増加傾向を認めています。腫瘍マーカーとしてのPSAが普及し、より早期で発見が可能となってきました。早期癌の根治的治療としては前立腺全摘除術、放射線療法があり、さらに放射線療法には外照射と密封小線源療法という選択肢があります。当院では2009年1月から腹腔鏡下前立腺全摘術および小線源療法を導入しました。(2023年は小線源療法を4例施行)。更に2019年4月よりロボット支援手術(ダヴィンチ)を導入しました。現在,年齢や全身状態等を考慮し,症例ごとに最適な治療の選択を行える体制となっています。

ロボット支援腹腔鏡下手術は前立腺癌以外にも適応が拡がっており、当科では膀胱全摘除術、腎部分切除術、腎尿管摘除術、腎摘除術、副腎摘除術等もロボット支援下に行っています。

女性特有の泌尿器科疾患も最近注目されています。当科では腹圧性尿失禁に対する手術的治療を以前から行っていました。それに加え,骨盤臓器脱に対するロボット支援下仙骨膣固定術を導入しました。

学術関係(2023年実績)

(1)論文

氏名(筆頭者) 題名 掲載雑誌名
矢野 明 前立腺癌患者・介護者の各種リュープロレリン酢酸塩徐放性製剤に対する選好に関する検討 THERAPEUTIC RESEARCH

(1)学会発表

氏名(発表者) 演題 学会名(開催地) 発表月日
長坂 啓司 根治的前立腺全摘術の手術成績におけるBMIの影響の検討 第15回日本ロボット外科学会学術集会(名古屋) 2023.2.3
野田 輝乙 残存腎体積比と術後ドナー腎機能の関連性 第38回腎移植・血管外科研究会(新潟) 2023.5.19
鍵山 義斗 腹腔鏡下前立腺全摘除術の膀胱癌に対してロボット支援下膀胱全摘除術施行した2例 日本泌尿器科学会 広島地方会(広島) 2023.7.1
鍵山 義斗 腹腔鏡下前立腺全摘除術の膀胱癌に対してロボット支援下膀胱全摘除術施行した2例 第68回愛媛県泌尿器科医会(松山) 2023.916
野田 輝乙 前立腺摘除までの待機期間の影響 第88回日本泌尿器科学会 東部総会(札幌) 2023.10.6
松崎 信治 小児でのロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術の1例 第75回西日本泌尿器科学会総会(松山) 2023.11.4
長坂 啓司 MICAN studyにおけるBMIの根治的前立腺全摘術の手術成績への影響の検討 第37回日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会総会(米子) 2023.11.9
鍵山 義斗 当院におけるロボット支援下腎尿管全摘除術の初期経験 日本泌尿器科学会 広島地方会(広島) 2023.12.23