消化管外科および肝胆膵外科の2つの診療部門があります。
消化管外科は、主として食道癌、胃癌、大腸癌、消化管間葉系腫瘍(GIST)などの悪性疾患を治療しています。加えて、良性疾患である炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎など)、食道裂孔ヘルニア、虫垂炎、消化管穿孔、腸閉塞、鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなども治療しています。
肝胆膵外科は、高度技能を駆使しつつ、高水準の医療を提供しています。主として原発性肝癌、転移性肝癌、膵癌、胆管癌などの悪性疾患を治療しています。また、良性疾患である胆嚢結石症、胆嚢ポリープ、膵臓・脾臓の良性腫瘍なども治療しています。大腸癌や膵癌などの消化器癌は、全国的にも有数の症例数と高い診療実績を誇っています。
いずれの部門においても低侵襲と考えられる内視鏡外科手術を標準治療として行っています。近年、Da Vinci 手術システムの導入に伴い、消化管癌および肝胆膵癌に対しロボット支援下手術を積極的に施行しています。松山医療圏の基幹病院として、高度専門医療を実践するための医療体制の充実を図り、これを隈なく提供できるよう常に心がけています。
近年、高齢化が進む本邦においては、糖尿病、肝・腎疾患、心血管疾患、呼吸器疾患、リュウマチ疾患などの合併症を有する患者さんの増加が見られます。これら患者さんには総合病院としての強みを生かし、個々の病態に応じた最適と思われるオーダーメイドな治療を、患者・家族さんの意思を確認しながら行うように心がけています。
松山赤十字病院外科では、患者さんの様々なニーズに応えられるよう、また日進月歩の医学に迅速に対応できるように消化管外科、肝胆膵外科にそれぞれのエキスパートを配し、年間約800例以上の外科手術を行っています。十分な説明と同意、生活の質を重んじた過不足のない治療、証拠に立脚した医療を行っています。
外来新患者数 | 2,723人 |
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外来1日平均患者数 | 60.3人 |
外科 | 1,111人 |
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外来化学療法件数 | 275件 |
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<消化管> | 435例 |
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食道・胃・十二指腸 | 127 |
小腸・大腸 | 308 |
<肝胆膵> | 321例 |
肝臓 | 53 |
胆膵 | 50 |
胆嚢・胆管結石 | 218 |
脾臓摘出術 | 0 |
<ヘルニア> | 167例 |
そけい部 | 147 |
閉鎖孔 | 8 |
大腿 | 1 |
腹壁 | 8 |
臍 | 3 |
<総手術例数> | 923例 |
氏名(筆頭者) | 題名 | 掲載雑誌名 |
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Kawamoto A | Synchronous gallbladder metastasis originated from residual gastric cancer: a case report and the review of literature. | Surg Case Rep. |
Kimura K | Ligation of left gastric vein may cause delayed gastric emptying after pancreatoduodenectomy: a retrospective study. | BMC Gastroenterol |
氏名(発表者) | 演題 | 学会名(開催地) | 発表月日 |
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皆川 亮介 | デジタルポスター 肝右葉前区域切除術、中央2区域切除術における胆汁瘻の危険因子及び転帰に関する検討 |
第122回日本外科学会定期学術集会(熊本) | 2022.4.14 |
木村 光一 | ポスター 膵頭十二指腸切除術におけるcoronary veinの走行破格と切除による胃内容排泄遅延への影響 |
第122回日本外科学会定期学術集会(熊本) | 2022.4.14 |
中田 俊輔 | ストーマ脱出に対するAltemeier法の応用 | 第122回日本外科学会定期学術集会(熊本) | 2022.4.14 |
泉 琢磨 | 膵管癒合不全を伴う腹腔鏡下膵体尾部切除術における膵液瘻のリスク | 第122回日本外科学会定期学術集会(熊本) | 2022.4.14 |
高階 悠 | 門脈再建術後の吻合部狭窄に対して門脈ステント留置が有効であった1例 | 第122回日本外科学会定期学術集会(熊本) | 2022.4.14 |
Kimura K | Ligation of Left Gastric Vein May Develop Delayed Gastric Eempty After Pancreatoduodenectomy. | 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会(松山) | 2022.6.10 |
木村 光一 | 亜全胃温存膵頭十二指腸切除術における左胃静脈の走行破格と切除による胃内容排泄遅延への影響 | 第77回日本消化器外科学会総会(横浜) | 2022.7.20 |
徳永 貴之 | 縦隔発生巨大孤立性線維性腫瘍の一切除例 | 第259回福岡外科集談会(福岡) | 2022.7.30 |
高階 悠 | 左肝管自然穿孔に対し、必要最小限の手術手技にて治療し得た1例 | 第259回福岡外科集談会(福岡) | 2022.7.30 |
中西 充 | ストーマ脱出に対してAltemeier法を応用しストーマ修復を施行した一例 | 第259回福岡外科集談会(福岡) | 2022.7.30 |
泉 琢磨 | 短腸症候群に対しテデュグルチド(GLP-2アナログ製剤)が奏功した1例 | 第74回 愛媛外科会総会(松山) | 2022.8.6 |
高階 悠 | ランタン沈着症に合併した早期胃癌の1例 | 第74回 愛媛外科会総会(松山) | 2022.8.6 |
中西 充 | 直腸癌手術にて下腿コンパートメント症候群を合併した症例 | 第74回 愛媛外科会総会(松山) | 2022.8.6 |
皆川 亮介 | 胆汁瘻治療の現状とフィブリン糊使用の経験 | 第10回四国肝胆膵外科フォーラム(松山) | 2022.10.15 |
泉 琢磨 | 膵管癒合不全を伴う膵体尾部切除術における膵液瘻のリスク | 第10回四国肝胆膵外科フォーラム(松山) | 2022.10.15 |
徳永 貴之 | 当院における非小細胞肺癌術後再発症例に対するICI使用例の検討 | 第63回日本肺癌学会学術集会(福岡) | 2022.12.1 |
徳永 貴之 | Pembrolizumab単剤でQOLを維持しながら十二指腸転移が消失した肺腺癌の1著効例 | 第63回日本肺癌学会学術集会(福岡) | 2022.12.1 |
木村 光一 | 急性胆嚢炎の周術期におけるPTGBD施行時期に関する検討 | 第35回日本内視鏡外科学会総会(名古屋) | 2022.12.8 |
南 一仁 | ロボット支援下直腸間膜処理に際してのEndoWrist VesselSealer使用の有用性 | 第35回日本内視鏡外科学会総会(名古屋) | 2022.12.8 |
泉 琢磨 | 術前診断が困難であった胆管腺腫の1例 | 第35回日本内視鏡外科学会総会(名古屋) | 2022.12.9 |
氏名(発表者) | 題名 | 講演名(開催地) | 発表月日 |
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南 一仁 | ロボット支援下直腸がん手術 | 令和2年度Zoomオンライン講座「がんに関する市民公開講座」(松山・Web) | 2021.1.25 |