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産婦人科

Department of Obstetrics & Gynecology

女性のヘルスケアを一生を通じて
支援する産科婦人科医療を提供します。

切迫早産について

このページの内容

切迫早産とは?

切迫早産とは、正期産前に(37週未満)出産する可能性がある状態です。お腹の張りや痛み(子宮収縮による)が起こり、出血を伴ったりします。このような症状は頻回に起きると子宮の出口(子宮口)が開いて赤ちゃんが生まれる寸前の状態となります。この時、破水が先に起きたり、同時に起きることがあります。破水とは赤ちゃんを包んでいる膜が破れて、子宮内の羊水が流出してしまう状態です。破水をすると陣痛が起きてしまったり、膣内の細菌が子宮内の胎盤や赤ちゃんに感染したり、羊水が減って臍帯を圧迫したりします。

治療方法は?

切迫早産の治療は、基本的に安静を保ちながら子宮収縮(子宮の張り)を抑える目的で子宮収縮抑制剤を使用します。子宮収縮の程度が軽く、子宮頚管長(通常30mm以上)が保たれている状態であれば、外来での経過観察は可能です。しかし、子宮収縮が頻繁にあったり子宮頚管長(20mm以下)が短くなっている場合は入院の上、子宮収縮抑制剤の点滴治療を対象となります。妊娠34週未満で出産する可能性が高い場合は、赤ちゃんの肺の成熟を促進する目的でステロイドをお母さんに投与します。妊娠34週以降であれば、赤ちゃんの肺が成熟している場合が多いため、ステロイドの投与は行いません。切迫早産に破水が合併しているときは、感染予防目的の抗生物質を投与しながら、赤ちゃんに細菌が感染する前に娩出させる時期を慎重に検討します。早産となった赤ちゃんは新生児集中治療室(NICU)での管理治療が行われます。妊娠の早期(16週から22週前後)で子宮収縮がなく(症状がない)子宮口が開いてしまう状態を子宮頸管無力症といいます。この場合は流産、早産となる可能性が高いため、子宮頚管(子宮口)をしばる手術(子宮頚管縫縮術)を行うことがあります。