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Tel : 089-924-1111

消化管内科
(胃腸センター)

Division of Gastroenterology

消化管領域の専門科として、初期診療から高度専門治療まで提供しています。

主な疾患・治療法

このページの内容

外来部門

 当センターでは、一般外来として、毎日、新患外来と再診外来の2診体制としています。
新患外来と再診外来(予約制)を分離することにより、紹介患者さんと新患患者さんならびに再来患者さんの診療待ち時間も短縮されました。また、専門外来として、炎症性腸疾患外来を一般外来とは別に、月曜、水曜、金曜に開設し、生物学的製剤の投与などの炎症性腸疾患に特化した専門的な診療を実施しています。
 また、保険診療で行う通常のピロリ菌検査や除菌治療は一般外来で行いますが、次のような方々のためにピロリ菌専門外来(保険外診療:全額自己負担)を開設しています。

【対象となる方】
1.一次除菌、二次除菌不成功の方(三次除菌を希望される方)
2.ペニシリンアレルギーなどで通常の除菌治療を受けることができない方
3.除菌治療に関する相談を希望される方
4.ピロリ菌検診を希望される方

【担当医師】 ヘリコバクター学会認定医が担当します。
 蔵原 晃一、池上 幸治

【診察日】
 月曜~木曜 9:00~11:00
 完全予約制となります。原則、当日は朝食を摂らずに絶食でご来院ください。

詳細およびご予約につきましては、当科外来(089-924-1111(内線:6160))までお問い合わせください。

対象となる方
  1. 一次除菌、二次除菌不成功の方(三次除菌を希望される方)
  2. ペニシリンアレルギーなどで通常の除菌治療を受けることができない方
  3. 除菌治療に関する相談を希望される方
  4. ピロリ菌検診を希望される方
担当医師 ヘリコバクター学会認定医が担当します。
蔵原 晃一、池上 幸治
診察日 月曜~木曜 9:00~11:00
完全予約制となります。原則、当日は朝食を摂らずに絶食でご来院ください。

詳細およびご予約

消化管内科 外来
Tel.089-924-1111(内線:6160)

検査・治療部門

 当センターでは、内視鏡部門(内視鏡室)とX線部門(消化管透視室)で内視鏡・X線検査と内視鏡治療を行っています。
 2021年4月の新病院建築と内視鏡室・X線透視室移転に伴い、内視鏡室は大幅に拡充されると共に、常置される内視鏡ユニットはすべて新たに変更されました。その結果、新型細径スコープが導入され、より苦痛の少ないスクリーニング内視鏡検査が実施可能となりました。また、特殊光観察に加え、AI機能が導入されるなど、近未来的なシステムに一新されました。
内視鏡室は、計5ブースに分かれ、通常内視鏡検査に加え、超音波内視鏡や内視鏡治療を施行しています。各検査室のユニットとカンファレンスルーム、外来診療部は電子ファイリングシステムと電子カルテで結ばれており、各ブースの内視鏡画像はカンファレンスルームでリアルタイムにモニターされています。また、外来診療室でも実際の内視鏡画像を見ていただきながら診療を行っています。消化管X線検査は、透視室2室で施行しています。透視室には内視鏡ユニットも常置されており、小腸バルーン内視鏡などX線下内視鏡検査に対応しています。
 2021年の内視鏡検査件数は 8481例(上部5698例、下部2783例など)でした。また、2007年よりバルーン小腸内視鏡(2021年:13例施行)、小腸カプセル内視鏡(2021年:45例施行)を導入し、年間100件を超える小腸内視鏡を施行し、小腸疾患の内視鏡的診断・治療にも積極的に取り組んでいます。また、2014年4月より地域に先駆けて大腸カプセル内視鏡を導入しています。初期診療から高度な専門的診断治療まで内視鏡ユニットで対応しています。

診療分野

 消化管内科ではスタッフ一同で消化管疾患全般の診療に携わっていますが、部長・副部長は各々の専門領域の主治医として担当医(医師・レジデント・臨床研修医)を指導しながら診療を行っています。

1)食道癌・胃癌・大腸癌

当センターでは食道癌、胃癌、大腸癌の早期診断と内視鏡治療を大きなテーマとし、内視鏡機器(超音波内視鏡、拡大内視鏡、NBI/LCI内視鏡など)を用いて精度の高い術前診断を行い、適切な治療法を決定しています。近年、新たな治療法として内視鏡的粘膜下層切開・剥離術(ESD)が一般化し、大きな病変に対しても一括切除が可能となった結果、消化管癌症例の約8割に内視鏡的切除術を施行しています。

2)胃酸関連疾患(消化性潰瘍やピロリ菌感染症など)

心窩部痛などの上部消化管症状を訴えて当科を外来受診する症例は、有症状症例の過半数を占めています。その多くは胃十二指腸潰瘍や胃炎あるいは逆流性食道炎などの胃酸関連疾患症例であり、ピロリ菌感染ないしNSAIDs服用に関連しています。2013年にピロリ菌除菌療法の適応が拡大されたことにより除菌療法施行件数が急増し、近隣施設からピロリ菌除菌療法に関連する諸問題に関係する紹介が増加していますが、当科では日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医4名を擁し、保険外診療のピロリ菌外来を開設するなど、専門的な診療にも対応しています。

3)炎症性腸疾患

 炎症性腸疾患(主に潰瘍性大腸炎やクローン病)の診療には豊富な経験と最新の知識が不可欠であり、難治例に対しては生物学的製剤の投与や血球成分除去療法などの治療も実施しています。当センターでは中四国をはじめ全国から炎症性腸疾患患者さんをご紹介いただき、2021年は潰瘍性大腸炎約379例、クローン病約136例の診療を行っています。中四国最大規模の症例を加療経過観察しています。

4)消化管出血(緊急内視鏡):吐下血ホットラインの開設

 今日、高齢化による心血管系疾患や整形外科的疾患の増加に伴う抗血栓剤や消炎鎮痛剤(NSAIDs)の長期投与によって、消化管出血(吐下血)をきたす患者さんが急増しています。当センターでは地域連携病院、救急病院の消化管部門として吐下血ホットラインを開設し、24時間体制で緊急内視鏡による止血術により年間300例以上の上部消化管出血(主に胃・十二指腸潰瘍出血)および中下部消化管出血(小腸出血および大腸出血)患者さんの救命に取り組んでいます(2021年:335例)。また、カプセル小腸内視鏡(2021年:45例)とバルーン小腸内視鏡(2021年:13例)によって、小腸出血に対する内視鏡的止血件数も増加傾向です。

病棟部門

 当センターは、消化管疾患の診断から治療まで見通した専門的な診療を行うことを目指しています。診療科の壁を取り払った総合的な診療に配慮し、消化管内科病棟は、消化器外科と症例を共有しやすい複数科共同の病棟として運営しています。消化管内科に入院後、外科手術あるいは化学療法施行となった場合にも、患者さんは転棟することなく治療を継続することが可能です。また、クリニカルパスの導入により大腸の内視鏡治療であれば数日、手術を要する症例においても消化器外科と連携して1週間程度の入院期間で精密検査が受けられます。さらに、患者さんを中心としたチーム医療(医師、看護師、薬剤師などの医療従事者の緊密な協力による診療)を積極的に取り入れ、患者さんに不安なく満足のいく入院生活がおくれるよう努力しています。

胃腸センターカンファレンス

 胃腸センターでは当院における病診連携の先駆けとして、1984年より関連他科(消化器外科、放射線科、肝胆膵センター)と「消化器合同カンファレンス」を年1回、39回、開催を重ねてまいりました。
2018年より、消化管内科領域に特化した「胃腸センターカンファレンス」として再出発し、”胃腸センター、この1年”をテーマとし、1年間に当科から学会発表した演題、医学雑誌に掲載された論文を当科医師が講演しています。消化管が専門の先生方に加え、消化管内科以外の他分野の先生方にも気軽に参加いただけるセミナーとして毎年開催しています。