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呼吸器外科
(呼吸器センター)

Department of Chest Surgery

呼吸器内科とも連携し、肺や気管・縦隔・胸膜などの呼吸器疾患に対し外科的治療を行っています。

呼吸器外科

主な疾患・治療法

このページの内容

原発性肺癌

肺癌は年々増加しており、現在、癌死亡者数第一位となっています。当科で扱う疾患のうち原発性肺癌が大多数を占めており、比較的早期肺癌に対しては胸腔鏡を用いて侵襲の少ない手術(胸腔鏡下肺葉切除術)を行っています。80歳をこえる高齢者でも多くの方が術後1週間程度で退院されています。特に、最近CTで偶然発見されるすりガラス状陰影の患者さんが多く見つかるようになってきています。形状の変化に乏しいすりガラス状陰影は早期の肺腺癌のことが多く、専門的な外来フォローが必要です。肺癌のステージI期, II期およびIIIA期の一部は手術が第一選択となります(耐術能がある場合)。縦隔リンパ節転移を伴うIII期は化学放射線療法が標準的な治療ですが、切除可能な場合、化学放射線療法後に切除を行う集学的治療も行っています。手術が困難な場合や(体力がない)、IV期などの手術が出来ない場合でも、放射線治療や薬物療法、緩和治療など患者さんに合わせた最善の治療を行います。

転移性肺腫瘍

肺は全身の血液が循環し、毛細血管が血液のフィルターの役割をしているため、他の臓器にできた癌細胞が肺でひっかかりやすく、こうして種々の癌の転移として肺に腫瘍が形成された場合を「転移性肺腫瘍」といい、原発腫瘍の経過観察中に発見される場合がほとんどです。治療としては、緩和と延命を目的とした全身化学療法を通常行いますが、以下の場合は、局所治療である肺切除によって生存期間の延長や根治が期待できるものがあります。基本的には胸腔鏡を用いた手術を行っています。

  1. 原発巣がすでに切除あるいはコントロールされ局所再発がない。
  2. すべての肺転移巣が完全切除可能である。
  3. 肺以外の転移がないもしくはコントロールされている。
  4. 全身状態良好で耐術能がある。
  5. 他に有効な治療法がない

自然気胸

自然気胸は肺に穴が開き肺から空気が漏れ、肺がつぶれてしまう病気です。再発を繰り返す場合や、空気漏れが長時間持続する場合は手術を行います。初回でも、両側気胸、血気胸、肺の膨張が得られない、再発のリスクが高い場合や、社会的理由(受験や航空機搭乗、職業的な理由など)でも手術を行います。胸腔鏡での手術により、術後数日で退院する方が殆どです。

縦隔腫瘍・胸壁腫瘍

縦隔に発生する疾患は胸腺腫をはじめとして、胸腺癌、胚細胞腫瘍などの悪性腫瘍から、神経に起源する腫瘍、食道や気管支から発生する良性の嚢胞など様々です。重症筋無力症という筋力の低下する病気に対し、拡大胸腺摘出術を行うことで症状緩和を認めることがあります。胸壁腫瘍に対する手術も行っています。 縦隔腫瘍の方針は、切除可能であれば基本的に診断と治療を兼ねた手術になります。手術の方針としては、悪性であれば根治性・安全性を重視した手術を行っています。基本的には胸腔鏡を用いた手術を行っています。

膿胸

肺炎や胸膜炎をきっかけに、胸腔内に感染した胸水がたまる病気です。呼吸器センターとして内科と外科で共同で診ていますので、まずは胸腔ドレナージを行い、改善に乏しい場合は、的確に手術のタイミングを判断し、胸腔鏡下での手術によって早期治癒・早期退院を目指した治療を行っています。

新しい呼吸器外科の動き

当科では、早期の肺癌に対しては低侵襲の胸腔鏡を用いた手術を基本としていますが、さらに、現在ロボット支援下手術を開始すべく準備を進めています。