麻酔科学のパイオニアの一人にJohn Bonicaがいます。彼は麻酔科医として、それまで臨床で軽視されてきた痛みの研究と治療に関して多大な功績を残しましたが、力道山と戦ったことのあるプロレスラーでもありました。
麻酔科医は日々の麻酔臨床を通して、現代の医学水準をもってしても完全に解明されているとは言い難い「意識」や「痛み」に関して患者さんと接しています。レスラーや兵士として多くのつらさや痛みを自ら経験したであろうBonicaには遠く及びませんが、患者さんのつらさや痛みに対する専門家として、他診療科の医師、看護師を始めとする多くのスタッフと協力し、周術期医療、集中治療、痛み診療など様々な場面で患者さんを支えることのできる強い存在であれるように、当科のスタッフ一同今後とも努力して参ります。

当院麻酔科は昭和50年に北四国初の麻酔指導病院として認定されて以降、常に複数の指導医・専門医を確保し現在に至っています。現在スタッフは指導医8名、専門医2名の常勤医10名、指導医1名を含む非常勤麻酔科医師3名(週1〜2日)で診療に当たっています。
主な診療業務は、
です。
近年は集中治療、心臓血管麻酔、救急蘇生部門の資格取得にも向けて人材の育成を図り、臨床研修医の教育・指導にも力を入れています。平成17年に当院が地域医療支援病院に認定されて以降、麻酔科管理手術症例は年々増加しており、それに伴い増加した緊急症例への迅速な対応や、医療機器の充実も常時検討しています。また心臓血管麻酔、歯科麻酔専門医等も確保するなど、各種学会参加・研修などを通じて新しい知識の習得や診療への応用を図り、日々研鑽に努めています。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 安部 | 安部(午前のみ) | 安部 | |||
| 彭 | |||||
| ※水曜日は、予約患者さまに限り診察を行っております。 | |||||
| 年間手術症例(麻酔科管理症例) | 7,421例(4,633例) |
|---|---|
| 全身麻酔 | 3,771例 |
| 腰椎麻酔、硬膜外麻酔、神経ブロック(全身麻酔との重複含む) | 3,332例 |
| 外科 | 931 |
|---|---|
| 産婦人科 | 821 |
| 整形外科 | 2,061 |
| 脳神経外科 | 202 |
| 心臓血管外科 | 117 |
| 眼科 | 1,157 |
| 耳鼻咽喉科 | 400 |
| 泌尿器科 | 381 |
| 呼吸器外科 | 185 |
| 血管外科 | 175 |
| リウマチ科 | 104 |
| 形成外科 | 94 |
| 小児外科 | 17 |
| 乳腺外科 | 143 |
| 歯科口腔外科 | 122 |
| 腎臓内科 | 186 |
| 循環器内科 | 40 |
| 内科系 | 11 |
| ロボット支援下手術 | 297件 |
|---|
| 透視下PICC挿入(麻酔科) | 274件 |
|---|
| 週平均外来患者数 | 40件(2.5日/週) |
|---|
≪外来診療内容≫
硬膜外ブロック、星状神経節ブロック、レーザー治療、イオントフォレーシス、局所注射、電気針、手術室での神経ブロックなどその他、CVC挿入依頼、重症手術患者の術前診察等も行っている
| 神経ブロック | 1,587件 |
|---|
| 氏名(筆頭者) | 題名 | 掲載雑誌名 |
|---|---|---|
| Takechi K | Rapid Aggravation of Rhabdomyolysis Caused by Daptomycin After Aortic Arch Replacement: A Case Report | Cureus. |
| 氏名(発表者) | 演題 | 学会名(開催地) | 発表月日 |
|---|---|---|---|
| 中田 美緒 | CO2ナルコーシスで他院から搬送され、緩下薬による高マグネシウム血症に伴う呼吸停止と診断した一症例 | 第51回日本集中治療医学会学術集会(札幌) | 2024.3.14 |
| 武智 健一 | 難治性心室性頻拍に対する、マイクロコンベックスプローブと交差法での超音波ガイド下星状神経節ブロック | <日本区域麻酔学会 第11回学術集会(仙台)/td> | 2024.4.13 |
| 武智 健一 | 夜間痛を伴う肘関節痛でペインクリニックを受診し、類骨骨腫と診断された1症例 | 日本ペインクリニック学会第58回学術集会(宇都宮) | 2024.7.19 |
| 升 瞳碧 | 帝王切開術後に、痙攣発作から脳静脈洞血栓症と診断された甲状腺機能亢進症合併妊娠の1症例 | 日本麻酔科学会 中国・四国支部第61回学術集会(高知) | 2024.9.14 |
| 山本 早紀 | Obstructed hemivagina and ipsilateral renal anomaly症候群合併妊娠に対する帝王切開中に、弛緩出血により子宮摘出となった1症例 | 日本麻酔科学会 中国・四国支部第61回学術集会(高知) | 2024.9.14 |