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形成外科

Department of Plastic

主として機能回復と社会生活の質の向上を目的とし、外傷・熱傷・先天異常・腫瘍などの治療・再建を担っています。

松山赤十字病院 形成外科

主な疾患・治療法について

このページの内容
形成外科は主として、機能回復と社会生活の質(QOL:quality of life)の向上を目的とする専門外科です。
形成外科で扱っている主な疾患です。

1. 外傷(けが)

新鮮外傷 顔面ではできるだけ傷あとが目立ちにくくなる縫合を行っています。 (完全に傷あとをなくすことはできません)
新鮮熱傷(やけど) 軽傷から中等度の熱傷に対し外用療法・植皮術を行っています。
顔面骨骨折 頬骨骨折・鼻骨骨折・眼窩底骨折などの手術を行っています。 (下顎骨骨折は口腔外科で治療しています。)

2. 先天異常

唇裂・口蓋裂

生後3か月頃に口唇裂手術、1歳半~2歳で口蓋裂手術、必要があれば口唇裂二次修正・鼻修正を行います。

口唇裂・口蓋裂では形成外科・小児科・歯科口腔外科・耳鼻咽喉科によるチームアプローチを行い、形態の改善、鼻咽腔機能の獲得、顎発育を考慮した治療を行っています。また、院外の矯正歯科や言語聴覚療法部門への紹介も行っています。

合指症、多指症

趾の多合趾症、手の拇指多指症・合指症などの手術を行っています。

耳介の先天異常

副耳、耳前瘻孔、耳垂裂などの手術。埋没耳ではできるだけ早期より装具による矯正治療を行い、変形が残った場合に手術を行っています。

その他の先天異常

臍ヘルニア、臍突出症などでは、臍の状態とご家族の希望を聞いて手術方法を決めるようにしています。

3. 腫瘍

母斑、血管腫、良性腫瘍

色素性母斑(ホクロなどの黒いあざ)、扁平母斑(茶色いあざ)、苺状血管腫・単純性血管腫などの血管腫(赤いあざ)、粉瘤(あかぶくろ)、石灰化上皮腫、脂肪腫などの良性腫瘍の切除。大きな母斑では整容面を考慮してティシュエキスパンダーを用いた再建も行っています。

悪性腫瘍およびそれに関連する再建

基底細胞癌、有棘細胞癌などの皮膚悪性腫瘍の切除・再建と再発や転移に対するフォローを行っています。

他科での悪性腫瘍切除後の再建では、皮弁・筋皮弁を用いた再建やマイクロサージャリーを用いた遊離組織移植での再建を行っています。

乳癌切除後の乳房再建

自家組織(自分の体の一部)による再建と人工物による再建の2つの方法があります。自家組織による再建はお腹や背中の筋肉と皮膚等を使用した再建を行っています。人工物(インプラント)による再建も2013年より認定を受けた施設のみ保険が効くようになり2014年に当院も施設認定を取得しました。

どちらの方法にも利点・欠点があるので、再建希望のある患者さんがおいでれば、どの方法が良いかをよく相談して再建を進めていきたいと考えています。

4. 瘢痕、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕、ケロイド

顔面の外傷の傷あとを綺麗にする手術、瘢痕拘縮(熱傷やけがのあとのひきつれ)では各種の皮弁を用いた手術や植皮術を行っています。
ケロイド・肥厚性瘢痕は手術・薬剤の局所注射・外用など多くの治療法があるため患者さんの希望に合わせて治療を行うようにしています。

5. 褥瘡、難治性潰瘍

最近は糖尿病性潰瘍や下肢の虚血による下腿・足の潰瘍が増えてきており、内科・血管外科・整形外科と連携して治療を行っています。まず外用療法などで創の状態が良くなるのを待ってから植皮術などを行っています。褥瘡(とこずれ)の予防・対策の普及で手術が必要な患者さんは少なくなってきていますが、必要があれば筋皮弁・穿通枝皮弁など種々の皮弁を使った手術を行っています。

6. 炎症・変性疾患

蜂窩織炎・創感染抗生剤投与と手術・局所の処置を行い、感染が治まれば手術で閉創します。
巻き爪・陥入爪術後の疼痛が少なく日常生活への影響が少ないフェノール法を行っていますが、爪の形態を気にされる方には他の手術方法も行っています。
  • 眼瞼下垂も症状・症例により手術を行っています。

7. 美容、その他

陥没乳頭 授乳の可能性がある場合はまず保存的治療を行い、改善傾向がなければ手術を行っています。
  • 現在美容だけを目的とした手術は行っておりません。
  • 当院では現在、レーザー治療(レーザー機器がないため)・保険診療外の手術は行っておりません。