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治療方針

  • 呼吸器内科・呼吸器外科が協力し、「呼吸器センター」として肺がん診療に携わっています。
  • 迅速かつ正確な病理診断(組織の型やがんの遺伝子を調べる)、病期診断(がんの広がりを調べる)を心掛けています。診断には超音波気管支鏡など高度な技術を要する検査も行っています。
  • 治療の三本柱、手術・放射線治療・薬物療法(抗がん剤・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬)の適応、組み合わせを検討し患者さんに適切な治療を提供します。

治療内容

  • 進行肺がんに対しては、がん細胞の精密検査結果(組織型、がんの遺伝子の状態、免疫療法の指標のタンパク)と患者さんの全身状態や年齢により、より適切な薬物の選択を患者さんと相談しながら進めていきます。
  • 転移病変のない局所進行肺がんに対しては、まず可能な限り手術療法の適応を検討しています。放射線治療や化学療法を併用し、病気の広がりを押さえて手術に踏み切る場合や手術後に化学療法を行いその根治性を高める場合もあります。手術が困難な場合も抗がん剤と放射線治療の後に免疫療法(イミフィンジⓇ)を行っています。
  • 手術に関してはより侵襲の少ない胸腔鏡下手術やロボット支援下手術を推奨しています。侵襲を抑えることにより合併症のある高リスク患者、高齢者の手術も積極的に検討しています。手術前後の免疫チェックポイント阻害薬を用いた集学的治療も積極的に行っています。
  • 症状をとることに積極的です。肺がんがおこす病状の急変(オンコロジック・エマージェンシー)にも迅速に対応します。疼痛緩和や緩和ケアについても当科医師は全員モルヒネなど鎮痛薬の適正使用に熟練し、全人的な治療を行うよう心掛けています。

 

<当院のがん治療 肺がんデータ(2022年症例)>