救急医療・急性期医療・一般医療の3領域を、
確実に学べるのが何よりの魅力。
自分の進路を多様な経験の中で確認できます。
当院外科は、4つの部門より構成されます。消化管外科、肝胆膵外科、乳腺外科、そして血管外科です。各部門にそれぞれの専門医を配し、年間1,650例を超える手術及びカテーテル治療を行っています。消化管外科は食道癌、胃癌、大腸癌などの悪性疾患、および腸閉塞、炎症性腸疾患、消化管穿孔、虫垂炎、鼠径へルニアなどの良性疾患を扱い、年間550例を越える手術を行っています。肝胆膵外科では、肝癌、胆嚢癌、胆管癌、膵癌などの悪性疾患、および胆石症、胆嚢炎などの良性疾患を扱い、年間330例を超える手術を行っています。鏡視下手術(腹腔鏡および胸腔鏡下手術)は、全消化器外科領域に適応され、胆嚢摘出、肝切除、膵切除、脾臓摘出、食道切除、胃切除、大腸切除、虫垂切除、ヘルニア修復術などが行われています。近年は、胃癌、結腸癌、肝癌、膵癌および直腸癌に対しロボット支援下での鏡視下手術が積極的に行われています。乳腺外科では乳腺の悪性および良性疾患の診断・治療を行っています。治療は手術療法、薬物療法、放射線療法などが行われます。乳癌に関連した手術症例数は年間約150例です。血管外科では腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤、内臓動脈瘤、動脈閉塞症、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症といった疾患を扱い、診断から手術・血管内治療まで一貫して診療を進めています。血管外科で扱う症例数は年間580例を超えます。豊富な症例数を元に、全国的な臨床研究および治験を積極的に行い医療技術の進歩に貢献しています。また、救急に関しては、松山医療圏の二次救急医療を担っており、消化管穿孔、腸閉塞、胆嚢炎、虫垂炎などの急性腹症、外傷、および動脈瘤破裂などに対し外科的治療を行っています。
以上より当院外科においては、幅広い分野での外科疾患について、診断から外科治療までの研修が可能です。
指導責任者 | 外科 | 南一仁 |
---|---|---|
指導医 | 外科 | 西﨑隆、皆川亮介、梶原勇一郎、矢野博子、信藤由成、木村光一、伊勢田憲史 |
乳腺外科 | 西山加那子、奥島久美子 | |
血管外科 | 山岡輝年、松田大介、黒瀬俊 |
外科系プライマリ・ケアに必要な基本的態度・技能・知識を学び、医師として必要な基本的臨床能力を習得する。
A.経験すべき診察法
(1)医療面接
(2)基本的な身体診察法
(3)基本的な臨床検査…心電図、動脈血ガス分析、超音波検査など
(4)基本的手技…移送、皮膚消毒、外用剤の塗布、静脈採血、胃管の挿入と抜去、圧迫止血、包帯法、局所麻酔、創部消毒・ガーゼ交換、ドレーン・チューブ類の管理、簡単な切開・排膿、皮膚縫合法、注射法(皮内、皮下、筋肉、静脈内)、軽度の外傷・熱傷の処置など
(5)基本的治療法…輸液、輸血など
(6)医療記録…日々の診療録(退院時要約を含む)、処方、紹介状など
(7)診療計画
B.経験すべき症状・病態
(1)頻度の高い症状:腹痛、胸痛、発熱、嘔気・嘔吐、便通異常、下血・血便、ショックなど
(2)緊急を要する症状・病態:消化管穿孔、消化管出血、絞扼性腸閉塞、急性胆嚢炎、外傷、動脈瘤破裂など
(3)経験が求められる疾患・病態:胃癌、消化性潰瘍、肝炎・肝硬変、胆石症、大腸癌、大動脈瘤、高エネルギー外傷
(1)病棟・患者管理:毎日
担当医として指導医の監督下に患者管理を行う。電子カルテを必ず毎日記載し指導医の承認をうける。指導医とともに病棟回診を行い、自らプレゼンテーションを行い、問題点を議論する。疾患のみでなく患者の社会的背景も考慮した患者管理を指導される。
(2)手術関連業務:毎日
指導医の監督下に予定手術における術前・術中・術後管理を行う。手術に際し手洗いを行い、基本的手術手技、局所解剖などの指導をうけ、縫合処置などを習得する。
(3)外科術前カンファレンス(水、金)
毎週水曜日、金曜日AM8:00より翌週あるいは翌々週の術前症例の提示を行い、術式、問題点などにつき議論する。また、前日の手術症例、緊急手術の報告を行う。
(4)外科・内科カンファレンス、緩和医療カンファレンス
内科・放射線科、病理診断科とともに術前術後症例の検討、手術報告、病理報告を行い、症例につき議論する。
(5)抄読会
毎週月曜日AM8:00からの英語論文の抄読会に参加し最新の医療情報につき議論する。研修中必ず1回は自ら論文のプレゼンテーションを行う。論文は主として指導医が選択してくれる。
(6)指導医の指導のもと研修中、少なくとも1回の研究会・学会での発表を行う。