日本赤十字社 松山赤十字病院

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整形外科

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診療情報

股関節外科

当科で治療の対象としている股関節疾患は、主に成人の股関節疾患です。大部分は、臼蓋形成不全による二次性変形性関節症ですが、その他にも、大腿骨頭無腐性壊死症や外傷後の変形性関節症、股関節唇損傷なども治療の対象にしております。

股関節外来は、月・木曜日を中城、木・金曜日を大島(2016年4月赴任)が担当しております。外来受診された患者さんに、痛みの原因となる股関節の病気について説明を行い、現在の病期・病状に合わせた治療方針を立てます。痛みが強く手術を希望される患者さんや、すでに他医で手術の必要性について説明を受けた上で当科を受診された患者さんには、積極的に手術を勧めております。

2015年度の手術件数は、110症例です。人工関節全置換術が105症例、再置換術を5例行っております。股関節手術に際しては、術中出血した血液を清潔に回収し、セルセーバーで赤血球のみ分離回収して返血を行い、さらに術前に自己血を800cc貯血しておき、これを術中・術後に返血することにより、ほぼ100%輸血を行わずに手術が行えます。また、皮膚切開を小さくすることにより、術後の疼痛を軽減し、リハビリを早期から行えるよう努力しております。最近は、人工関節であれば約10cm程度の皮膚切開で行っております。また、術後の疼痛を軽減させるため、術後も硬膜外チューブから麻酔薬を持続的硬膜外注入を行うことにより、麻酔が覚めても急激に痛みが出現しないよう配慮しております。また従来の後方アプローチだけでなく、術後脱臼リスクの低減と日常生活動作をより改善するために仰臥位前外側アプローチを用いた人工関節全置換術も行っています。

後療法は、早期離床早期リハビリを心掛けており、術後2~3日で車椅子移動や、起立歩行練習が行えるよう手術術式も含めて工夫しております。術後1週で、血液検査の結果がよければ、退院に向けてのリハビリを行います。人工関節の場合、術後3週間のリハビリでほぼ全荷重歩行が可能となります。転倒予防のため、退院時にはしばらく杖をつくよう指導しますが、自信がつけば杖は不要となります。退院後はできるだけ歩くよう心がけて下さい。毎日6000~8000歩は歩くように指導しています。歩かなければ、両下肢に浮腫や深部静脈血栓症を生じたりすることもありますので、できるだけ歩いて筋力の回復に努めていただきたいと思います。
また股関節鏡視下手術も行っており対象の多くは股関節唇損傷です。本疾患は主に股関節屈曲時の股関節痛が特徴でありスポーツや日常生活に支障をきたし、変形性関節症の原因にもなります。手術は1cm程度の切開を2~3か所加えて関節鏡視下に関節唇縫合や骨切除等の必要な処置を行います。股関節鏡視下手術は関節内だけでなく関節周囲の病変も治療が可能であり、非常に多くの疾患に対応できますので股関節痛がある方はお気軽にご相談ください。(股関節鏡下手術に関しては大島が担当しております。)
股関節疾患は経過の長い疾患であり、術後も年1~2回定期的なレントゲンチェックなどの経過観察が必要です。外来で、その後の経過説明や日常生活指導などを行っております。股関節周囲の外傷も積極的に治療を行っております。なお、大腿骨頚部骨折および転子部骨折は、年間約150例の手術を行っております。

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脊椎外科

外来診察は、野田(火・金曜日)と志摩(火・木曜日)が担当しております。入院はほぼ全例が手術的治療を目的とした患者さんで、手術件数は年間平均約150例を数えています。
手術の内訳は、2015年度151例中、部位別では、頚椎53例(35%)、胸椎15例(10%)、腰仙椎83例(55%)、疾患別では、靭帯骨化症を含む変性疾患が139例(92%)で大多数を占め、腫瘍・外傷・感染・血腫等が12例(8%)でした。

以前からの傾向としては、高齢者の頚椎症性脊髄症による四肢麻痺や腰部脊柱管狭窄症による歩行障害の患者さんに対する手術例が増加しており、2015年度は89例(59%)が65歳以上の患者さんでした。手術により患者さんのQOL(生活の質)の向上が得られるのであれば、高齢者といえども麻酔科や各臨床科と連携をとり、可能な限り手術を行っており、今後もこの傾向は続くものと考えております。

インスツルメントを用いた脊椎固定手術も外傷や腫瘍など症例を選んで行っておりますが、変性疾患に対しては、その適応は厳密であるべきと考えており、現時点では原則として使用せず、低侵襲の除圧術を主に行っています。

また、手術を行う際には手術用顕微鏡を積極的に用い、腰椎手術でも全例に手術用顕微鏡下に行い、より安全で確実な手術を心掛けています。脊椎疾患では保存療法の占める割合も大きいのですが、外来・入院とも当科では充分に行うことが出来ませんので地域の先生方のご協力をお願い申し上げます。

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肩関節外科

肩関節外科は大前が担当しています。外来診察は月・水曜日、手術は火・木・金曜日に行っています。
当科の肩関節外科の特徴は関節鏡(カメラ)を用いた鏡視下手術を以前から多く行っていることです。 当科は肩関節の鏡視下手術を継続的に行う、四国地方では数少ない施設のうちのひとつです。 年間約120例の肩鏡視下手術(腱板修復術、反復性脱臼に対するバンカート修復術など)を行っています。

広島大学整形外科、望月由先生の指導のもとで肩関節の鏡視下手術手技を取得し、 1年半の米国メイヨークリニック留学中は最先端の手法を勉強してきました。 肩関節の鏡視下手術は進歩し続けている分野であり、より良い手術成績が得られるように新しい手法も加えながら、 また腱板再生や脱臼修復に関わる基礎研究を行ってきた経験から、より良い生物学的修復を求めながら鏡視下手術を行っています。

70歳以上の腱板広範囲断裂や変形性肩関節症に対してはリバース型人工肩関節置換術を積極的に行っています。 平成26年に日本肩関節学会とヨーロッパ肩肘関節学会の交換留学生に選んでいただき、 ヨーロッパの8病院でこの新しい人工関節の長所と短所について勉強してきました。 これまでは治療困難であった患者さんが良くなる可能性が十分にあり、 肩の疼痛や運動障害をあきらめていた方も肩関節外来を受診してください。

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膝関節外科

外来診察は、江口(火・水曜日)が担当しており、手術は月曜日、金曜日に行っています。入院は、全例が手術的治療を目的とした患者さんで、2015年の手術件数は年間194例で、人工関節置換術73例、前十字靭帯再建術48例、半月板切除術・縫合術34例などです。

人工膝関節置換術に関しては、術中の出血を清潔に回収し、再び身体に返す装置(セルセーバー)を使用することと、術前に自己血を800cc貯血しておき、これを術中・術後に返血することにより、ほぼ100%輸血を行わずに手術が行えます。入院期間は約1ヶ月で、退院時にはほとんどの人が杖なしで歩くことができています。

前十字靭帯再建術は、膝屈筋腱を使用して、低侵襲で行うことができる関節鏡視下手術を行っており、入院期間は2~3週間で、スポーツへの復帰は9ヶ月程度としています。断裂した靭帯を可能な限り温存して、一本の新しい靭帯を作る「補強術」をすることにより、術後成績の向上をはかっています。

半月板の手術は、半月板を温存できる症例には縫合術を行い、変性が強かったり、治癒能力がない部位での損傷の場合は部分切除術を行っています。入院期間は1週間程度となっており、スポーツへの復帰は1ヶ月程度としています。

また軟骨損傷を来した患者さんの軟骨細胞を採取した後、体外で軟骨細胞を培養して作成した自家培養軟骨を、軟骨欠損部位に移植するという自家培養軟骨細胞移植術(ジャック)の施設認定を、愛媛県で一番に取得し、いつでも手術可能となっております。膝の痛みや不安定感でお困りの患者さんはお気軽にご相談ください。

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足の外科

※医師の転勤に伴い、平成28年4月から専門医不在です。

足は、地表に接する唯一の器官で、外傷・変性疾患も多く、対象疾患も多岐にわたります。
対象となる疾患としては、変形性足関節症、外反母趾、強剛母趾、扁平足障害などの後天性の変形や、 骨折・脱臼、足関節外側靭帯損傷、距骨骨軟骨損傷、アキレス腱断裂などの外傷に関連するもの、 アキレス腱周囲炎などのスポーツに関連する疾患、足根管症候群などの絞扼性神経障害などがあります。
また当科では、積極的に関節鏡手術を行っており、より低侵襲な手術を心がけております。
足の痛みや変形でお困りの方はお気軽にご相談ください。

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手外科・肘関節外科

当院手・肘の外科の外来診療は長年にわたって当院での手外科診療に携わって頂いた山本前診療部長の退職に伴い、2014年4月から梶原(日本手外科学会手外科専門医)(水、金)が担当しております。
2015年度は4月から3月末までの1年間に約480例の手・肘の手術を行っております。
手・肘の外科は正確な手術手技だけでなく、外固定の良し悪しや術後の後療法、患者さんへの指導と支援が予後を大きく左右します。引き続きの修練と患者さんの状態に応じてきめ細かく対応することで手・肘疾患の治療成績向上に努めて参りたいと思っております。
整形外科領域の中でも手・肘外科の守備範囲は広く、対象疾患は多岐にわたりますが概ね以下の通りです。
肘関節のスポーツ外傷(離断性骨軟骨炎、靭帯損傷など) 肘関節~手指の骨折および偽関節、靭帯損傷、腱損傷、末梢神経損傷 手根管症候群、肘部管症候群、変形性肘関節症、手関節症、CM関節症などの慢性疾患 組織欠損に対する局所皮弁やマイクロサージャリー(切断指再接着など) デュプイトレン拘縮(症例によっては注射剤での治療も可能)、外傷性関節拘縮 腱鞘炎(ばね指、ドゥ・ケルバン病など) 感染症(骨髄炎・関節炎・腱鞘滑膜炎など) 末梢神経障害

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学術関係

(1)論文
氏名(筆頭者) 題名 掲載雑誌名
大前 博路
RTSA術後1年でのセメントレスマイクロステム周囲の骨変化
肩関節 43:626-629,2019
大島 誠吾
股関節唇損傷例においてiliocapsularis muscleに影響を与える因子の検討
Hip Joint  45:678-681,2019
(2)学会発表
氏名
(発表者)
題名 学会名
(開催地)
発表月日
大島 誠吾
CTにおける股関節前方関節裂隙と術中軟骨損傷の関連
第157回 愛媛整形外科集談会(松山)
2019/2
/2
江口 明生
人口膝関節置換術大腿骨コンポーネント設置における髄内ロッド挿入位置の個体差に関する検討
第157回 愛媛整形外科集談会(松山)
2019/2
/2
大島 誠吾
前外側アプローチにおけるポータブルナビゲーションHip alignを用いたカップ設置角の検討
第49回 日本人工関節学会(東京)
2019/2
/15
江口 明生
変形性膝関節症患者における三次元大腿骨形態解析
第49回 日本人工関節学会(東京)
2019/2
/15
江口 明生
人口膝関節置換術における大腿骨髄内ロッド挿入シミュレーションに関する検討
第36回 四国関節外科研究会(徳島)
2019/3
/2
梶原 了治
小児上肢手術における超音波ガイド下鎖骨上下腕神経叢ブロック(交差法)の経験 -7歳から9歳までの施行例-
第62回 日本手外科研究会(札幌)
2019/4
/18
大前 博路
リバース型人工肩関節全置換術術後感染とセメントレスマイクロステムの使用経験
第92回 日本整形外科学会学術総会(横浜)
2019/5
/9
江口 明生
変形性膝関節症患者における三次元的大腿骨形態解析
第92回 日本整形外科学会学術総会(横浜)
2019/5
/9
大島 誠吾
術前CTで計測した股関節前方関節裂隙と術中
第92回 日本整形外科学会学術総会(横浜)
2019/5
/9
大島 誠吾
関節唇損傷例における関節包靱帯のMRI評価
第11回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(札幌)
2019/6
/13
江口 明生
Femoral condyle irregularity 6例の検討 -OCDとの鑑別-
第11回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(札幌)
2019/6
/13
梶原 了治
第1中手骨骨折に対するロッキングプレート固定の術後矯正損失
第12回 愛媛手外科研究会(松山)
2019/8
/24
中山 直人
UKA術後インプラント周囲骨折に対してtritanium tibia cone augmentを使用したrevsion TKAの経験
第159回 愛媛県整形外科集談会(松山)
2019/9
/7
梶原 了治
当科における外側広範型上腕骨離断性骨軟骨炎の治療経験
第18回 愛媛県スポーツ研究会(松山)
2019/9
/28
Oshima S
Can high-intensity change of the joint capsule ligament on MRI be an indicator of hip joint instabilit?
第11回 ISHA annual meeting(Madrid)
2019/10
/17
大前 博路
ドレーン留置の有無によるRSA術後Hb値の比較
第46回 日本肩関節学会(長野)
2019/10
/25
大前 博路
スクリュー1本固定のLatarjet法における骨癒合評価
第46回 日本肩関節学会(長野)
2019/10
/25
大島 誠吾
大腿骨頭後方に認める骨髄浮腫の股関節鏡視下手術後の変化
第46回 日本股関節学会(宮崎)
2019/10
/25
中山 直人
リバース型人工肩関節全置換術後のヘモグロビン値の変化
~ドレーン留置の有無により比較~
第52回 中国・四国整形外科学会(岡山)
2019/11
/23
(3)講演
氏名
(発表者)
題名 講演名
(開催地)
発表月日
梶原 了治
手のよくある外傷・疾患治療の落とし穴
整形外科医会3月例会(松山)
2019/3
/28
Oshima S 
MRI evaluation for hip
The 1st  annual congress of Asia society of hip arthroscopy and preservation(Shanghai)
2019/7
/6
Oshima S 
Radiological Assessment
ISHA annual scientific meeting 2019(Madrid)
2019/10
/16

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