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産婦人科外来診療担当医表 学会等の研修・認定施設 スタッフ 診療実績
診療部門に関しては、産科ならびに悪性腫瘍を主な診療領域としてきておりますが、最近では時代の趨勢を反映して、不妊内分泌領域、ならびに更年期をはじめとする中高齢者の退行性病変をも積極的に対象としてきており、診療領域を広げてきております。更には良性疾患ならびに不妊症に対しては、ホルモン療法の他、13年前より内視鏡的手法による検査・治療をとりいれ、最近の患者さんのニーズに応えるべく、その対象疾患を拡大させつつあります。
成育医療センター周産期部門の設立について 
当院でも子宮頸がん予防ワクチンが接種が接種可能になりました 
松山赤十字病院の基本理念・基本方針に基づき、産婦人科の基本方針として以下の3項目を設定しました。
| 1. |
産婦人科医療において、地域の方々に安心・安全・アメニティーを基本とした医療を提供します。 |
| 2. |
地域医療連携の中での医療支援のための産婦人科診療体制を充実します。 |
| 3. |
成育医療および内視鏡治療を中心とした専門的診療体制を推進します。 |
この基本方針に基づく方策設定のための新しいキーワードとして、
安心・安全・アメニティーを掲げて以下のような具体策を実施中です。
具体的な方策を、以下に示します。
| 1. |
松山赤十字病院成育医療センターを設立し、小児科・周産期および関連各科、地域の社会資源との協力体制の中での成育医療の展開 |
| 2. |
内視鏡下手術の質的および量的な推進 |
| 3. |
インフォームド・コンセントの充実とクリニカルパスの推進 |
「成育医療」とは、これまでの診療科、年齢の枠を超え、妊娠、胎児から出生、小児、思春期を経て成人への発達というサイクルに関わる医療を、総合的かつ継続的に診ていく新しい概念の医療です。松山赤十字病院では産婦人科、小児科病棟を改修、改編、統合した成育医療センターを設置し平成16年7月1日に稼動を開始しました。その目的は妊娠中から思春期まで一貫して子供とその家族を医療、保健、心理面から支援(母親父親支援、育児支援、虐待予防、家族機能形成支援、軽度障害児支援等を含む)を行うことです。
ハード面においては、産婦人科病棟ではLDR室の設置、分娩室の更新を行い療養環境を改善しました。産褥室をすべて個室とし健康児と母親が共に過ごせる24時間母児同室としました。さらに現在まで分離していた周産期/新生児部門を統合集中化するため、産婦人科病棟にNICU室6床を移転し、その後方病床であるGUC;growing
care unit 4床を設置しました。小児科病棟は小児科、小児外科その他小児、思春期関連科の病棟として改修し、小児救急に対応するためのPNICUに準じた重症室、小児思春期の問題に対応するための臨床心理士3名を常駐したカウンセリングルームの設置を行い、その他の入院設備の療養環境の改善を行いました。
ソフト面においては、妊娠初期に胎児にIDを与えスクリーニングを行い、分娩後、周産期診療情報として小児科カルテにそのまま移行する胎児カルテ(図1)の導入、さらに24時間母児支援システムとして、助産師による電話相談を中心としたハローママ/ハローベビーカードの導入を行い、より細やかな周産期の母児情報伝達、育児支援を行うことを目的としました。これらの導入により、周産期/小児科/小児外科/関連各科の医師、看護師、パラメディカルの連携を密にして、総合的かつ継続的な医療、保健支援システムの構築を目指したいと考えています。
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図1 胎児カルテ |
最近の育児不安の広がりや虐待等の問題、産科取り扱い施設の減少など、日本の産科医療共通の社会的問題を背景に、成育医療の概念が少しずつ社会的に認知を受けているように思われます。診療内容は従来の産科医療、周産期医療に加え、成育医療面で母子のメンタルヘルスのケアに力を入れています。成育医療センター内にボランティアセンターを設立し、専任の臨床発達心理士5名と成育医療心理ボランティアと称するカウンセラー約60名を配し、妊娠〜分娩後までに至るカウンセリングを中心とした母子のサポートのシステムの確立を目指しています。特に妊娠中に関しては、特に育児不安が心配される妊婦を対象に、マタニティー・サポートと称し継続的なカウンセリングのシステムを運用しています。また育児負荷の大きい双胎妊娠を対象とした双胎サポートも全例の双胎妊婦に対して行っております。これらのサポートの目的は育児不安の軽減と将来的な虐待発生の予防を目指しています。
このように獏たる不安を抱える妊婦に医療面、心理面から安全・安心を提供することで今後の少子化による分娩数の減少にある一定の歯止めをかけたいと考えています。
関係資料
♯1 平成21年周産期統計
♯2 成育医療勉強会
腹腔鏡下手術を中心とした内視鏡治療は今や産婦人科手術療法において、大きな選択肢の1つになっています。
当科では平成7年より内視鏡下手術に取り組み始め、現在まで、その対象を不妊診断・治療、子宮外妊娠、卵巣嚢腫、子宮内膜症、子宮筋腫、初期卵巣癌、初期子宮体癌と徐々に拡大しつつあります。現在までの当科での開腹移行率が1.8%であり、そのほとんどが卵巣悪性疾患であったことを考えると、婦人科良性疾患のほとんどが内視鏡治療が可能であると思われます。
1997年に年間51例で開始した腹腔鏡、子宮鏡、卵管鏡を含めた内視鏡下手術は徐々に増加し、2007年に266例、2008年は337例となりました。現在までの2061症例中、腹腔鏡下手術89.4%、子宮鏡下手術6.8%、卵管鏡下手術3.8%で約9割は腹腔鏡下手術でした。
上図に示すように内視鏡下手術症例の内訳は良性卵巣腫瘍30%、子宮内膜症22%、子宮筋腫16%、子宮外妊娠9%、不妊症7%でした。境界悪性型を含む悪性卵巣腫瘍は2%でした。術中術後病理組織診断により組織型を確認後、開腹根治手術、腹腔鏡下手術を含めた妊孕温存手術、術後癌化学療法を施行しております。
このように多岐にわたる疾患に対して、内視鏡下的治療戦略を展開しており今後もより侵襲の少ない外科的治療を患者に提供していきたいと考えております。
| インフォームド・コンセントの充実とクリニカルパスの推進 |
最近のメディア特にインターネットによる医療情報の氾濫ともいえる状況の中で患者に、当科の診療内容を、より正確に、より標準化された形で提供することを目的として、診療内容を明文化しインフォームド・コンセントを充実することとしました。現在、表1に示すような診療内容に関する承諾書類を作成しています。今後もさらに種類とその内容を充実させていく予定です。
クリニカルパスは、種々の疾患に対する医療サービスが提供者によりばらつくことを最小化し、施設内において均一な標準化された医療を提供するためのツールであります。すなわちクリニカルパスは時系列上にケアや治療の重要事項が整理され、全体の時間枠とケアや治療のアウトカムが明示されていることを基本としています。このようなパスの使用により、患者により標準化した治療を提供し、バリアンスが発生した場合により迅速で適切な対応が可能となります。
表1 当科でのインフォームド・コンセント
| 1. |
前期妊婦健診における自費検査の内容と必要性 |
| 2. |
羊水穿刺と羊水染色体検査に関する承諾書 |
| 3. |
頚管縫縮術の有効性、合併症と当科での予後に関する説明 |
| 4. |
自己血輸血の有用性と副作用に関する説明 |
| 5. |
陣痛誘発ならびに促進分娩の利点と副作用に関する説明 |
| 6. |
帝王切開術の合併症に関する説明 |
| 7. |
帝王切開後経膣分娩(VBAC)に関する利点と欠点に関する説明 |
| 8. |
腹腔鏡下手術の利点と合併症に関する説明 |
| 9. |
子宮鏡下手術の利点と合併症に関する説明 |
| 10. |
癌化学療法(TJ)に関する効果、投与方法、副作用に関する説明 |
表2 現在、産婦人科で使用しているクリニカルパス
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患者用 |
職員用 |
| 腹腔鏡下手術 |
○ |
○ |
| 膣式単純子宮全摘術 |
○ |
○ |
| 腹式単純子宮全摘術 |
○ |
○ |
| 正常産褥 |
- |
○ |
| 帝王切開術 |
○ |
○ |
| 頚管縫縮術 |
○ |
○ |
| 子宮鏡下手術 |
○ |
○ |
| 癌化学療法 |
○ |
○ |
| 子宮頸部円錐切除術 |
○ |
○ |
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診療スタッフ
氏名
(卒業年・卒業大学) |
職名 |
資格 |
横山 幹文
(S57・熊本大学卒) |
代表診療部長 |
産婦人科専門医
母体保護法指定医
産婦人科内視鏡学会技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医
卒後臨床研修医指導医 |
本田 直利
(S58・奈良県立医科大卒) |
第2診療部長 |
産科婦人科専門医 母体保護法指定医 |
妹尾 大作
(S61・島根医大卒) |
第3診療部長 |
産婦人科専門医
日本超音波医学会認定超音波指導医
産婦人科内視鏡学会技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医 |
大下 裕子
(H7・愛媛大卒) |
医師 |
産婦人科専門医
産婦人科内視鏡学会技術認定医 |
兵頭 慎治
(H8・愛媛大卒) |
医師 |
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宮崎 順秀
(H12・九州大卒) |
医師 |
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弓削 乃利人
(H16・九州大卒) |
医師 |
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田中 寛希
(H16・愛媛大卒) |
医師 |
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東條 伸平
(H17・九州大卒) |
医師 |
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梶原 涼子
(H19・愛媛大卒) |
レジデント |
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最後に今後産婦人科医療を取り巻く環境はますます厳しくなるものと思われます。このような中でやはり医療の原点は患者様の視線にあった治療の提供ということを考えながら、地道に日々の自己研鑽を積みながら患者様の要望に応え、その治療の選択をサポートしていくことではないかと考えております。そのためにも地域の連携の先生方のご協力を得ながら選ばれる松山赤十字病院産婦人科でありたいと思っております。よろしくお願いします。
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